◆アンブシュアで悩んだこと、今までありますか? /0011

アレクサンダー・テクニークの授業で、筋肉や骨格を学びますが、解剖学的に一番気になっていた部位があります。それは、顔の筋肉のこと!アンブシュア、アンブシュア、と管楽器の世界で言われる割に、画像や数値化はされておらず、情報も少ないですよね。実は、アレクサンダー・テクニークの授業では、軸骨格に直接関わらないので、顔の筋肉のことを取り上げることはないのですが……私は一番始めに取り上げることにします♪

クラリネット宮前和美


 

筋肉や骨格について、学んでます。

 

アレクサンダー・テクニークでは、動き方に沿って、骨格や筋肉を学ぶ授業があります。

この二年余りで、人体骨格模型、解剖学関係の本や、資料、動画、アプリなど、マニアックなものが手元に増えてきました。

大きな本屋さんに行ったときには、今まで立ち寄りもしなかった医学コーナーで、解剖学の本を見ることも多くなりました。

 

それぞれ解剖学の専門書にも個性があり、筋肉などイラストがカラフルで綺麗な本、分厚く大きい本、リアルな解剖写真が載った本、すべて手描きの本、筋肉だけの本、医学関係の試験対策の本、難しい用語なのにフリ仮名が一切付いていない本、塗り絵で理解する本、スポーツや怪我に関する本、マッサージ師のための本、美術を学ぶ人のための本、踊る人のための本……などなど特徴があります。

詳しい人なら、どの本のことを言っているのか一部分かってしまうかもしれません(笑)。

解剖学ではありますが、アレクサンダー・テクニークは、頭と脊椎の関係についての、動きに生かすためという観点から筋肉や骨格を学んでいます。

 

(私のブログで今後記載する解剖学の知識)は、『今まで自分の演奏に役立ってきたこと』を書いていこうと思っていますので、時にはザックリをした知識だけでも、自分に十分役立ったものは、医学的・解剖学的には浅い知識や、専門用語ではない言葉のまま載せる可能性もあるということを前提に読み進めて頂けたらと思います。もし間違って、誤解を生みそうな表現になっているときは、どんどん訂正しますので、コメントなどでお知らせくださいませ。)

 


アンブシュアは、顔の筋肉!

 

私が一番初めに載せたいのは、顔の筋肉のことです!

管楽器の世界では、アンブシュアそのものですね。

アレクサンダー・テクニークの授業では、軸骨格とあまり関係していないので、ただ顔の筋肉のことを取り上げることはないのですが、アレクサンダー・テクニークを始めたばかりのときは、解剖学で一番気になった部位です。

アンブシュア、アンブシュア、と管楽器では言われる割に、情報も少なく、詳しく知る機会が今まで全然ありませんでした。

 


アンブシュアという意味を知っていますか?

 

アンブシュアという言葉は英語で、元々フランス語の、「アンブシュール(Embouchure)」から来ています。

  • 川から海へ河口
  • 谷から平地への開口部
  • 吹奏楽器の吹口
  • 管楽器演奏時の口の形、状態

という意味で使われます。

水が流れ出す場所、大きくひらける場所。楽器で言うと、息が出ていく場所、口の形、のことです。

 

(フランス語の字義としては、「~への入口」。ドイツ語のアンブシュアであるアンセッツェン(Anzetzen)には、「入れる」「当てる」という字義があり、アインザッツにも近い言葉です。)

 


アンブシュアの情報って?

 

アンブシュアについては、奥が深く、一言で言い切れないほどで、あまりにもさまざまな形として現れ、表現され、個人個人で異なります。

それに対して、私が中高生だったころはインターネットツールもなく、情報は少なすぎ、今は今で情報はたくさんあると言える割に内容は曖昧で、サイトや教本によって真逆の事を書いてあったり、一流のプレーヤーや先生によっても全く違う話をしたり、現代文明は進んでいるのに、全く数値化されていない、解き明かされていない謎な部分が多く、悩みや疑問も多いと思います。

プレーヤー個人個人で、アンブシュアとの付き合い方や考え方や歴史は、きっと沢山あるはずです。

 

先生や上手い人のアンブシュアの形に近づけたくて、真似て改善をしているうちに調子を崩す。

骨格の違いに悩んだり、有利・不利であると言われる歯並びや噛み合わせ、唇の厚さや閉じ方を考え、楽器と相性が悪い・向いていないと自分にハンディキャップがあると思う。

アンブシュアを変えてみてもそれが正解なのか判断できない。

口がもたない・バテるという筋肉の弱さや持久力を、長年何とか切り抜けて対処している危うさが、いざというとき本番の不安要因になる。

アンブシュアが弱いから道具を使って鍛えようとする。

理想の音にどうアンブシュアを変えたら近づけるのか全く分からない。

 

今上げたものは、全て私の悩みなのですが、レントゲンやCTなどで教授してもらえるものではないので、どこまで改善できて、どこから骨格上諦めるものなのかは、未来の研究に期待しつつ、現代では自己判断するしかありません。

ただ構えたら全く問題なく綺麗な形でくわえることができて、そのまま苦労なく吹けてしまう人を、本当に羨ましく思っていました。

 


アンブシュアの形の表現や言い回し。

image

顔の筋肉は、左右対称とし、30から40もの筋肉があります。

 

こんなに沢山の筋肉があるなんて!

こんなに複雑に入り組んでいるなんて!

こんなに重なっている場所があるなんて!

隣同士の筋肉なのに、真逆や、全然違う方向へ動いている場所があるなんて!

 

きちんとした解剖学図で、顔の筋肉を見たのがいつだったかは忘れてしまいましたが、とても驚いたのを覚えています。

表面だけしか見えませんが、重なっている部分や、もっと深部、口の中、首、頭など、広く繋がって、アンブシュアを作るのに関わっています。

 

その筋肉たちに対して、アンブシュアの形の作り方のアドバイスでは、こんな表現が使われ、こんな言い回しをされることが多いと思います。(クラリネット目線です。)

 

「口を横に引いて」、「口をまとめて」、「あごを下に引いて」、「口笛を吹いているように」、「あごを張って」「イの口で」、「エの口のように」、「オの口のように」、「あごに梅干しが出できないように」、「笑顔を作るように」、「口角を上げて」、「中央に寄せて」、「えくぼができるように」、「唇のわきを締めて」、「頬を膨らませないように」、「下唇は柔らかく」、「歯茎に密着させるように」、「口角をよせて」、「アンブシュアを柔軟にして」、「かまないように」、「口をすぼめないで」、「全方向から均等な圧力をかけて」、「口を安定させて」、「口を動かさないように」、「形を保って」、「震えないように」、「下唇を張って」、「頬に息が入らないように」、「下唇を厚く」、「唇を横に引いて」、「マウスピースを包むように」……

 

この中には全く正反対のことを示しているような表現もありますが、過去にこのどれかのアドバイスをされたことや、聞いたことがありますよね?

アレクサンダー・テクニークのレッスンでは肯定系の言葉が有効だと学びますが、アンブシュアの指示に、否定形の表現が多いのも気になります。

 


アンブシュアの疑問

 

さて、

・これを発言したり、そう表現したプレーヤー自身には、きっと役立ってきたアンブシュアの考えやエッセンスですが、その中から、どうしたら自分にとってのベストや、正解や、正しさが、見つかるのでしょうか?

・その人に役立ったことが、骨格や歯並びが違う他の人にも、同じように有益だと、何をもって、アンブシュアをどう見て、判断するのでしょうか?

・なんとなく言われたように動かすことはできても、そもそも、実際にどこが、どう、どの程度、働いたらその動きになり、アドバイス通りに、出したい音に近づけるアンブシュアになれるのでしょうか?

 

一時期は、今までどうやって構えていたのか思い出せないほど、口の形が分からなくなってしまった時期がありました。

今までできていた色々なことが制御不能で成功率が低くなり、息漏れもすぐしてしまい、すぐバテて、音程も高くなり、ホールで響かなく、音色も最悪。

そうなるとリードもマウスピースも変えてみてしまい、ますます大混乱し、基準がなくなり、アンブシュア迷子の時は、日課として30分以上連続して、ロングトーンのセットメニューを、ずっと鏡を見ながらこなしていた時期がありました。

先が見えず、楽器を吹いていても不安、吹かずにいても怖い。

アンブシュアには、色々な危うさや懸念があると思いますが、どうするのが一番自分に合った状態なのか?という大きな疑問は、解決しないままずっと私の中にありました。

 


今後何回かの、アンブシュアについての投稿は。

 

そのスランプは何とか抜け出しましたが、そんなアンブシュア迷子になっていた時の自分の疑問に、少しでもアドバイスになるように、アンブシュアをどう考えていたらいいのか、30から40もの顔にある筋肉がどういうものなのか、どういうときにどこの筋肉がどういう方向に動くのか、などについて何回かのブログシリーズにして、載せたいと思います。

それは正しいアンブシュアの使い方を示すのではなく、筋肉としての働きと動きの未知を既知にし、過去の私のような悩みを持っている人に向けてのメッセージやヒントになればという心持ちです。

 


例えば、アンブシュアという言葉。

 

例えば、先ほど書いたアンブシュアという言葉。

その意味が、ただ『口の表面上の形』だと思っていた自分ですが、言葉が指し示しているものが、

『狭い細いところから、扇形のように何かが広がっていく』

状態のことに使われているフランス語、と知ったことで、私のアンブシュアの定義が、体の中の細い息が、リードや楽器に向かい、体の外に広く出て、音が広がっていくというイメージに変わりました。

 

その言葉だけで、アンブシュアは表面上だけではなく、その息の流れの状態に対しての一部にアプローチするものなのだと、違った取り組みがや認識ができるようになりませんか?

 


 

そんな少しのきっかけのことを交えつつ、次回は、これを知っていればきっと酷いスランプには陥らなかったであろう、

「アンブシュアで悩んだときに、知っておきたい9つのこと。」

をまずは、アップしたいと思います♪

過去の私のような悩みを持っている人へ。

 

クラリネット宮前和美

 


 

(補足:クラリネット吹き目線で、今まで私が歩んできた中でのことで全て話を進めていますことをご了承くださいませ♪)


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