◆【4】自分で動かせない筋肉と、感覚がない筋肉があるなんて! /0015

これを知ったときの驚きと、虚無感のような脱力、今でも覚えています。今まで体は自分でコントロールできるものであり、楽器の練習はそのコントロールの精度をより上げていく訓練だと思っていました。けれど、自分で動かせない筋肉と、感覚がない筋肉があるなんて!

クラリネット宮前和美


 

「アンブシュアで悩んだときに、知っておきたい9つのこと。」

 

4、【自分で動かせない筋肉と、感覚がない筋肉があるなんて!】

 

『自分の体には、随意筋(自分で動かせる筋肉)と、不随意筋(自分で動かせない筋肉)と、

さらに、筋感覚がある筋肉筋感覚がない筋肉がある。』

 

それを知ったときの驚きと、虚無感のような脱力、今でも覚えています。

今まで体は自分でコントロールできるものであり、楽器の練習はそのコントロールの精度をより上げていく訓練だと思っていました。

なのに、実は意識的に動かすことができない筋肉があり、さらに、今できている、今ここが働いているという感じがしない(=筋感覚がない状態)のにきちんと使うことができている、という場合があるなんて!

青天の霹靂でした。

 

でも考えてみれば確かに、心臓や消化機能などを止めることはできない。

喉元過ぎたら、熱かったり冷たかったりという感覚はなくなっている。

 

それと同じことが、動かせると思い込んでいる体の場所でも、実際は起こっていたのです。

たとえば、呼吸で助けになる、腹筋や横隔膜や骨盤底筋を使おうと思っても、手や足のように確実に自分の意思通りに動かせているという、敏感な感覚があるわけではありません。

 

同じく、アンブシュアを思ったように形作り、コントロールしようとしても、指先を動かすような繊細な動きのレベルで、顔の筋肉でコントロールすることはとても難しいのです。

小学生の時に遊んだ記憶がありますが、鼻を広げたり、舌をクローバーのように三つにしたり丸めたり、唇の形を四角や三角にしたり、唇の端を右上・左上・右下・左下とバラバラに動かしたり、耳を動かせる子がいたり、そんな遊びしませんでしたか?

顔の筋肉を操るのは、かなり難易度が高いのです。

 

『筋感覚が有るか無いか、自分のコントロール可か不可か。』

アンブシュアに対して、操ること自体できないところがあるのだと、諦めて手放す。

裏返すと、自分の体に対して、自分は司令塔であるけれど、筋肉の特性を知り、働いているはずだという信頼するスタンスでいると、煮詰まりすぎるのを防げると思います。(【5】でも別の角度から同じ考えの必要性を語ります。)

 

例えば、飛行機を安全に飛行させるために、管制センターでは操縦に必要な指示を出すけれど、現場でするような実際の操縦や整備は、操縦士や整備士に任せて信頼している、というような。

もしくは、企業の社長は、経営の統括をするけれど、営業や会計や人事など、全ての部署の業務管理をするのではなく、部署の社員が実際は働き、会社はまわっている、というような。

例えた方が分かりにくくなってますか?(笑)

 

 

(参考:◆アンブシュアで悩んだこと、今までありますか? /0011


 

「アンブシュアで悩んだときに、知っておきたい9つのこと。」

1、【アンブシュアは、立体構造である。】
2、【アンブシュアは、誰でも同じなはずはない。】
3、【アンブシュアの強さと柔軟さ】
4、【自分で動かせない筋肉と、感覚がない筋肉がある。】


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