◆出す音すべてに意味があるように。 /0066

Facebookページ【多くの音楽家が知らないでいる、演奏に役立つこと。】

に2018年4月9日に投稿した記事です。

出す音すべてに意味があるように。


初めて一音出すそのときから。

 

どうやったらこのトリルが綺麗に均一にできるんだろう。

いま自分の腕はどんな風に動いているんだろう。

左手の薬指と小指は思い通りになるかな。

どうかな?

こうかな?

ああかな?


 

そうやって、奏法の研究、テクニックに注目して楽器を吹いていたら。

 

「その音を吹くことはどんな意味があるのかしら?」

「聴いてくれる人にどんなメッセージを伝える音にする?」

 

そう、女優でアレクサンダー・テクニーク教師のキャシーから言われて、ハッとした。


 

その瞬間色々なことが頭をめぐった。

 

キャシーがそんなことを言い出した理由。

私が出した音がどんな音だったのか。

私は普段どんな意図を持って楽器を吹いているのか。

レッスンを受講している私は、完全に周りの人との関係を忘れていたこと。

 

音楽的な意図があったら、奏法の研究をしていても、もっと違う音が出せることは絶対だった

今吹いていた音を思い出すと、残念な気持ちと恥ずかしさがやってきた。


 

出す音すべてに意味があるように。

音楽の先生は、初めて楽器を吹く生徒に対しても、そういうものだと教えてほしいのよね。

キャシーは音楽家が多いそのクラスを見回しながら言った。

【初めて一音出すそのときから、音はメッセージを伝えるもの。】

 


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に2018年4月9日に投稿した記事です。


クラリネット奏者、アレクサンダー・テクニーク教師
宮前和美

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