◆呼吸そのものがパフォーマンスの一部である。 /0068

Facebookページ【多くの音楽家が知らないでいる、演奏に役立つこと。】

に2018年5月1日に投稿した記事です。

呼吸そのものがパフォーマンスの一部である。


呼吸そのものがパフォーマンスの一部である。

先日本番がありましたが、ありがたいことに前日にグレッグのレッスンを受けられました。

結果、リハーサル中も本番中も、何度も何度もそのレッスンを思い出すことになりました。

グレッグに言われたことをやってみるか、やってみないかで言ったら、全く出てくる音が変わってしまうのを、リハ中も本番中も実感し続けたから。


 

「楽器を吹いているところを見てほしい!」

と言った私を、ジッと見ながらグレッグが近寄ってきました。

私の隣に座り、「いまそう言った自分自身の何に気づいた?」と。

 

私はみんなの前で楽器を吹くぞという覚悟とともに、グレッグにレッスン受けたい、明日の本番に役立てたい、数日前に受けたレッスンの続きがしたい、呼吸のことをもっと知りたいと、学びたいことを沢山考えていました。

「そうしたい!」という気持ちが先生に向かってある生徒は、私が教師の立場に立ったときにも、積極的なエネルギーとして生徒から伝わってきます

きっと私からもグレッグにとって明らかに見て伝わっていたはずでしたが、アレクサンダー・テクニーク教師として観察しているグレッグには、生徒である私が、あることを忘れているのも観察していました。


 

『いまの動きや状況は、そのあと楽器を吹くプロセスの中に既にいる。』

ということ。

「楽器を吹きたいと言った私自身の何に気づいた?」という質問は、

楽器を吹く前だと思っている、でも現在進行形の楽器を吹くことに繋がる『いま』のことを、私に思い出させてくれる質問になりました。


 

演奏するまでの、一つ一つの自分の動きに意識的になって観察してみよう。

 

自分全部のやること全てが、吹くことに関わっている。

『自分のあり方の自己観察』です。

 

グレッグの隣に座っていて、

グループレッスンなので聴講しているみんながいて、

クリーニングペーパーを口に入れ、歯に巻き、

キャップをとって、

椅子から立ち上がり、

歩いて出て行って、

方向転換し、

みんなの前に立って、

譜面台に楽譜を置いて、

楽器を構えて、

息を吸い、

さあ吹く。

 

あとでグレッグは、そこまではとても存在感があったとフィードバックをくれました。


 

「吹く瞬間になにを考えた?」

僕が見たかったことは、『その音に対して自分のマインドをクリアにしていく様子』なんだよ。

ガーン。

(↑古っ(笑))

 

芸術に精通している、パフォーマンスの何たるかを知っているスーパーティーチャーは、こうくるかと!!

芸術的、観念的、と思いきや。

このレッスンは、全て現実的であり、動きの実際、事実のことを見ています。

そこからこの発言が出てきたのを考えると、アレクサンダー・テクニークってやっぱり他のレッスンと一線を画すアプローチだし、グレッグの学識が、ある意味ジャンルとしては正反対の芸術に振れる幅広さも凄すぎる。

そんな風に思いながら、この情報量の多いレッスンのグレッグの言葉を次から次へと浴びていました。


 

吹く瞬間と、演奏中に、息を吸う瞬間。

この瞬間は、毎回何度も訪れます。

 

その瞬間に、どんな音にするかと考え決定し、

自分全体に協調して、

そうすることによって、全て必要なことが起こり、

音楽の表現のために空気は使われ続けて、

呼吸は音楽の一部になり、

協調することでその質を添えてくれて、

自分がどこにいるかを知っていて、

自分全部がこのアクションに関わることで

楽器を吹き、

息を吸う。

 

『呼吸そのものがパフォーマンスの一部である。』

このレッスンで学んだことを、何度もリハ中、本番中に実践していました。


 

多分前回グレッグが来日した2年前の私だったら、この一連の話の意味やグレッグが何を大切にしているかとか、どこを見ているのか、何が重要なのか掴みきれず、何を言わんとするか不透明で薄ぼんやりだったと思うし、自分を客観視するような観察する能力が今より私になかったから、ここまでレッスンが進まなかったような気がします。

今年は私にとってグレッグがスゴイ!

こうやってスーパーティーチャーに数年ごとにレッスンを受けるってことは、自分の成長を知ることでもあるんだなと。

明日から始まる合宿には、グレッグもいる。

本当に楽しみです♪

 


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に2018年5月1日に投稿した記事です。


クラリネット奏者、アレクサンダー・テクニーク教師
宮前和美

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