◆女性特有の楽器を吹くための身体の使い方 /0079

今日は女子だけが分かち合える楽器を吹くことについて語る予定。
男子の皆さん、今日は男子禁制。女子だけカモン。
クラリネット奏者、アレクサンダー・テクニーク教師 宮前和美

今日は女子だけが分かち合える楽器を吹くことについて語る予定。
男子の皆さん、今日は男子禁制。
女子だけカモン。
はい、ここからは女子トーク!
さて、私が通っていた時の大学のクラリネットの先生は4人とも男性だった。
他の管楽器の先生方の面々を思い出しても、私が大学生の頃は女性の先生がいなかった今思えば男社会。(記憶違いでなければ。歌やピアノはたくさん女性の先生はいらしたけど。)
他の大学には有名なクラリネットの女性の先生がいて、女性は男性と違うからと、女性特有の楽器を吹くための身体の使い方を指導をしていると、学生の時に噂で聞いた。
でも私の大学のクラリネットの先生は全員男性だし、女性としての身体の使い方ってなんだ?と思いつつ、歌科の先生が男性は重心が下にあるけど、女性は上に来やすいとか言うのを聞いて、そんな抽象的な話なのかとも気になりつつ、ずっとその中身を知ることはなかった。
さて、そんな前置きをしつつ始めるのは、骨格や解剖学の入り口をアレクサンダー・テクニークで学んでみて、人の身体の構造や動き方や使い方は女性と男性で(今日は女子トークなので、わざと女性からの順番。)どうなんだという点。
脊椎動物として作りは一緒で、筋肉のつき方や骨盤の大きさや広さなど違いが性別によってあるし、文化によっても姿勢や歩き方など性別で特徴的なことはあるけれど、女性と男性で分けるよりむしろ個人差の方が大きいと言える。
(アレクサンダー・テクニークはThinkingも大切なので、女性脳と男性脳を脳科学的に、思考の向き不向きで考えてみると面白いことがたくさんありそう。)
その中で、私が昔から実感してたことは、生理中に楽器を吹くことについて
女性には生理があるが、人によってその生理現象は全然違うから、どこまで共感してもらえるか分からないけれど、私は2日目だとだいたい身体に違和感があって、お腹の下の方が重たい感じ。
ただ立っているのはまだいいけど、立って楽器を吹くと息を使うことでかなり負担を感じて(痛みも)、座って吹いた方が楽になる。
ここからアレクサンダー・テクニークを学んで考えたことだけれど、楽器を吹いていると、息を吸って押された内臓が、骨盤底の方まで降りてくる。だから生理によって収縮運動が起こっている筋肉と内臓が、骨盤底筋辺りで動きが制限されたり窮屈だったり敏感だったりして痛いんだと思う。
私が生理中に楽器を吹いていて、座った方が楽になるという現象は、子宮と骨盤底筋辺りに高まってくる圧力が下方向へかなり押されてきて、立っていると痛みが伴うくらい受け止めきれないんだけど、座っていると直接椅子が接触しているから、骨盤底筋へかかっている圧力を椅子が受け止めてくれて、痛みは少なく息を吐き続けることができるのかと。
(医学関係の情報をほんの少し参考にし、自分の体感と結び付けただけの情報なので、あしからず。)
骨盤底筋の動きはわずかであり、あまり感じられない部類の筋肉であるということを言われるのだけれど、生理中はいつも感じないだるさや痛みがあるからこそ、ここが骨盤の底辺辺りだということや、息圧がかかると下っ腹にはかなりハリが生まれていること、骨盤底筋や腹筋下部がかなり働くことなどが、普段は感じられないけど生理中はとてもとても良く感じられる。
それが逆に女子ならではの気づきとなるように思うけれど皆さんどうなんだろう。
生理中の楽器演奏対処法はあまり表に出されないけれど、恐らく千差万別で女性プレーヤーは自分なりの方法があると思う。
私は、負担が減るのもあるので座奏が増えて、息圧や骨盤底筋群辺りの働きを知る時間になる。出産すると、骨盤底筋などそれこそ断裂し、骨盤全体が緩んで筋膜や腱なども凄まじい変化が起きるので、楽器演奏にもっと影響が出るはず。そういう話も、そのクラリネットの大学の先生がしてくれたのだとしたら面白い。
世界で活躍するトッププレーヤーに女性が増えてきているけれど、活躍している女性ならでは(例えばパッと思いつくのは、クラリネットのザビーネマイヤーや、ホルンのサラウィルスなど。けど二人ともかなりサバサバ系の男勝りな感じなので、そんなのへっちゃら、関係ない!!って言いそうだけど(笑))の身体の話を聞いてみたい。
興味あるよね?生理中とか妊娠中、産休明けの楽器演奏ってどうなのかとか、男性に囲まれて演奏で気をつけていることとか、体力とか、身体の使い方とか。
さて禁制だと断ったはずなのに、ここまで読んできた男子諸君。
こっそり読み進めてきたのはお見通しである(笑)。
呼吸に絶対的に必須になる骨盤底筋のパワーは、演奏に役立てられるに決まっているので、演奏家ならばそこを使うために、感じられるものなら感じたいのが本音だと思う。
でも女子は正確な範囲や場所や圧力を、生理中は簡単に体感しているのだ(私基準)。
ボディーマッピング超簡単!
いえーい!羨ましいでしょう。
筋力とか肺活量とか絶対的に男性に負けるし、今回は禁制を破った人たちなのでプチ意地悪発言(笑)
さて女子の皆さんに話を戻すと、毎月来る生理中に、座っているのも辛い痛みや、頭痛や貧血がひどすぎて、楽器を吹くなんて考えられないこともあるはず。
そんなときは無理せず、お医者さんや薬に早々に頼るべし
楽器は休んで、そんな日は寝てもいいじゃん。
あまりオープンにされない話題だけど、自分なりの身体の変化のパターンがわかってきて、対処法や付き合い方が定まってくるのは結構時間がかかるもの。
年齢によっても違うし、出産するとすごく楽になったって人もいるみたいだし、本当に人それぞれ。
身近な母親や姉妹や友達や先輩など身近な人に相談して、辛いときは辛いと女子同士で気軽に言えるといいね。
クラリネット奏者、アレクサンダー・テクニーク教師 宮前和美
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