Facebookページ【多くの音楽家が知らないでいる、演奏に役立つこと。】
に2018年3月26日に投稿した記事です。
「腹筋アルデンテ!」とは?!
「腹筋アルデンテ!」
連日、女優でアレクサンダー・テクニーク教師のキャシーの話ばっかりですが、今日もご多分に漏れずキャシー話で行ってみます。
私たちの体が動くのは、筋肉の収縮があり、骨が動くので、身体が動きます。
その動きを起こす筋肉が、どのくらい仕事をする必要があるんだろう?
私が楽器を吹くときの左手は、全然仕事をしていないようにキャシーには見えているようでした。
パスタの茹で加減で言うと、茹で過ぎちゃって、ぐにゃぐにゃで全然弾力がなく、ハリがないような。
畳んだ譜面台を片手で握って、ダンベルのように上げ下げし、上腕二頭筋(力こぶができる筋肉)を使う動きをさせられました。
初めて「これこれ!」「いま働いてる!」と言われました。
逆に、他の人が楽器を持つときには、そんなに重い楽器ではないのに、必要以上の筋肉の働きがありすぎて、固めながら、楽器を構えている人。
座るときに、腹筋を固めながら座ろうとしている人。
それは、私の左手と逆で、言ってみれば、全然茹でてない固いままのパスタの状態でした。
だから柔らかすぎない、固すぎでもない
「腹筋アルデンテで!」
その人へそんなアドバイスがキャシーからありました。(笑)
目指すところは、筋肉が必要な分だけ使われている、【筋肉アルデンテ】。
そう考えてみると、
「腹筋を使いなさい。」
「お腹で支える。」
「腹圧をかける。」
「指に力が入り過ぎ!」
「腕の力を抜きなさい。」
とか、
演奏においての力加減に関する指導は日常茶飯事。
どんな風に伝わり、どんな風に受け取るかは、究極言えば、先生と生徒の資質でもあるけれど、筋肉が使われる状態って、
ONとOFFじゃない。
その中にもグラデーションがあって、その活動に適切な分を使うことが必要。
だけれど、筋肉を使うことと、筋肉を固めることって、近しいところにあって判断が難しい。
それに、先生から言われることって、生徒にとっては上手く演奏したいあまりに、やりすぎる傾向も否めない。
使い過ぎても不具合があるけれど、力を抜こうというリラックス状態を作りすぎる傾向も、それ以上の問題を引き起こす、とキャシーは言っていました。
そのお腹、その腕、その指、もしかしたら、適切なアルデンテを越してしまっていませんか?
動きにとって必要分って、固めたり、力を入れたり、リラックスしたり、楽にしたりするのとは違う。
目指そう、【筋肉アルデンテ】!
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に2018年3月26日に投稿した記事です。
クラリネット奏者、アレクサンダー・テクニーク教師
宮前和美(みやまえかずみ)
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