◆メサージュをさらう。

ちょっと訳あってメサージュ(A.Messager/Solo de concours)を引っ張り出してさらってみた。ひさっしぶりに。この曲は私が国立音大受験した時の受験曲。20年前に必死にさらった曲。この曲の出来次第で、人生の方向が変わったと言える(めでたく合格できたけどあわよくば不合格の可能性だってあった)曲。一音一音場面場面で色々な思い出が蘇ってくる。
クラリネット奏者、アレクサンダー・テクニーク教師 宮前和美

ちょっと訳あってメサージュ(A.Messager/Solo de concours)を引っ張り出してさらってみた。
ひさっしぶりに。
この曲は私が国立音大受験した時の受験曲。
20年前に必死にさらった曲。
この曲の出来次第で、私の人生の方向が変わった(めでたく合格できたけどあわよくば不合格の可能性だってあった)曲。
一音一音場面場面で色々な思い出が蘇ってくる。
レッスンで怒られたことや、その当時のライバルがどんな演奏をしていたのかとか、リズム変え大会を門下生でひたすらやったことや、冬の講習会や合宿の雰囲気や、受験当日の控え室の様子や、その頃の私の心意気のようなもの。
曲って不思議。
匂いと一緒のように思う。
匂いを嗅いだだけでその時の状況や懐かしい思い出が蘇ってくるのと一緒のことが起こる。
脳の中で匂いを司るところが、記憶を司るところと近くにあるからだからと聞いたことがあるような。
ということは、懐かしい音楽もその近くにあるってことなのかな、とか勝手に思考が一人歩きして、そのままiPad miniにキーボードで打ち込んでいるので、この文章の行き先が変わりそうになっている。
でも今回その因縁の受験曲であるメサージュを吹いてみて、新たに発見したことが沢山ある。
それを書きとめておきたくて書き始めたので軌道修正。
この曲をどう理解していたかという受験生の自分を、さらうことでどんどん思い出していった。
その時演奏して苦労していたところや、ブレスがとってもきつかったはずのところ。先生にテヌートかけろと言われたその意味。
それに加え、その当時の演奏で浮かばなかったアイディアやエッセンス。
20年も経てば、そりゃ受験生の頃とは違うのだけれど、あの高校生時分の私にとって理解できていなかった細かなことが、なんで今の私はそれが分かるのか。
ブレスコントロールがなんでこんなに楽にできるようになったのか。
あの頃吹きながらaccelerandoするうちに聴き取れなくなっていたメロディーラインが、なぜ余裕で聴き取れるのか。
先生が注意した数々の自分の書き込みが教えてくるのは、逆になぜそれが不自然と思わず吹いていたのか。
なんで?
なんで、あのときあれだけプロとの格差を考えて、その差を縮めようと、同年代の才能あるライバルと一緒に切磋琢磨し上達しようと必死だったのに、そのときわからなかったんだろう。
20年の経験がそうさせた。
時間を掛けた。
確かにそうなんだけれど、そうなんだけれど、そうなんだけれど、何だかそれで納得するのも悔しくて、上手くなるってことの途方もなさと、納得できない気持ちを持て余したまま、気持ちよくメサージュをさらった日だった。
(cl:Julian Bliss )
なんと、ジュリアンブリス12歳の時の演奏らしい?!


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クラリネット奏者、アレクサンダー・テクニーク教師 宮前和美

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