◆レッスン受けるのも、レッスン聞くのも、レッスンするのも、全部勉強になり全部楽しい日々。 /0080

定期的に学ぶこともいいけれど、久しぶりに受けるレッスンの良さもある。それにレッスンを自分が受講するのも、聴講するのもどちらも良さはある。何にせよ、自分が学ぼうと思っていればどこでも、何からでも影響を受けることはできるのだけれど。けど、やはり自分が受けるレッスンは、全く違う。
女優であり、アレクサンダー・テクニーク教師であるキャシーとのレッスン内容の備忘録。
クラリネット奏者、アレクサンダー・テクニーク教師 宮前和美

今日も楽器を吹くたび、先日から来日しているキャシーの大きな影響を感じる。
私にとってキャシーの来日レッスンは2年ぶり。
定期的に学ぶこともいいけれど、久しぶりに受けるレッスンの良さもある。
それにレッスンを自分が受講するのも、聴講するのもどちらも良さはある。
何にせよ、自分が学ぼうと思っていればどこでも、何からでも影響を受けることはできるのだけれど。
けど、やはり自分が受けるレッスンは、全く違う。自分に向けて直球でくるアドバイスは、ミットで豪速球をドスンっと受けるような衝撃がある。
(って言っても私はキャッチャーの経験はないんだけど(笑))
響く響く。手が痛いというか、耳が痛い。
高い情報処理能力が求められ、頭の中は忙しく、瞬間的に感情も揺らされて、悔しかったりショックだったりもする。
感情に優位に立てられて、折角のレッスン内容への余分な付け足しや放置がないか、自分自身がフォローする。
翌日からはいい意味で後を引く。
どんなレッスンだったのかは、もし何か参考になることがあればと、この先文字にしてみた。
わかるように書けているかは保証しないけど、数ヶ月後に読み直した私には、少なくとも伝わりますように。
そう願うのは、折角意味あることだと箇条書きでメモを取っていた内容を読み返してみたら、何のことだが明確に思い出せなかったことがこの間あったから。
なので備忘録がきちんと備忘録となりますように。
・音を出すときの意味を毎回考えているか。
聴衆や周りとの関係について大切なことを、頻繁に忘れているのに気づく。
キャシー語録でいうと、忘れていたのに気づいたってことは、思い出したってことなんだけど。
で、「私たちを音の旅へ連れて行って」という言葉。詳しくは先日のブログ参照
そしてここから、先日のブログでは書かなかったこと。
・観察の仕方について。
自分の演奏を鏡や動画を見て観察するのは、あまりオススメしないという点。
なぜなら人は普段自分の姿を見ながら、歩いたり楽器を吹いたりしているわけではないから。
あと自分を観察しながら吹いているつもりが、身体の感覚を追っているということを指摘される。
初級的な落とし穴にハマる私自身を発見。
・息を吐く瞬間の首の筋
首に筋が出るのがよくなさそうと言ったら、楽器を吹くのに息圧はかかるもの?と聞かれる。Yesと言ったら、でしょうよ、という顔をされる。楽器を吹くなら筋が出るくらい圧力が掛かってしかるべき。とおそらく伝えてきた。
・胸椎下部の伸展について(そる方の動き)
脊椎はまっすぐではなく、カーブがあるということ。を意識することが多かったと後から分析したんだけど、結果的に屈曲(脊椎のカーブを作る)をしていて、伸展方向の動きが減っていたのを、キャシーに手で動きをガイドしてもらって気づく。
ということは、胸椎と繋がる肋骨の動きも制限がかかっていたので、胸椎の伸展と肋骨の動きが起きたら、吸気の質が変わった。
・楽器を構える時の上腕関節の動き
楽器を構えるときの腕の動きのルートがある。
それをいつもと違う動きに、これもキャシーの手のガイド付きでしたんだけど、日本人は「気をつけ」の格好をしやすく、上腕関節を外旋しつつ外転し、肩甲骨を引きながら(解剖学用語で言うと難しいからやめた。)、腕を使う傾向がある。
私は他の理由もあるけど、楽器を持ってくる肘を曲げるときにそれらが起きる。
構えるときに上腕関節の屈曲(例えば小さい前ならえから、大きい前ならえするときの上腕の動き)というルートで楽器運びの走行をすることに。
そうやって構えると、腕全体がやけに胴体に近いと思ったんだけど、きっとそれは「いつもより」ということなので、放っておくことにする。と考えられるのが、アレクサンダー・テクニークを数年学んだ成果ではとその瞬間思う。
・胸鎖関節の動き
腕は鎖骨から。
何度も聞いたこのセリフ。
そして私自身、何度も言った。レッスンで、生徒さんに。
軸に近い関節の動きは、末端に影響を与えるのだ。
つまり鎖骨の関節(胸鎖関節)が動かず固まっていたら、上腕関節が固まり、肘関節が固まり、手首が固まり、指先が固まる。という仕組み。
軸に近い関節で何をやっているのかってことが、他の動きへ連鎖している可能性がある。
さっきの上腕関節の動きとともに、前側で使う楽器を構えることに、いつもと違う胸鎖関節の動きも加える。
・息は上
色んなことを考えると、息がおろそかになるのはよくある。
何なんだろう。考えのキャパと、息を吐く機能って連動してるのか?
誰もがよく陥る。例えばタンギングの練習すると、息の流れが忘れられたり、今回のように色々な情報が加わると、息に関して役立つ情報や、息の流れの方向(息は上に吐く)がおろそかになる。
様々なことを一度にまとめた動きとしてできるようになるには、何度も訓練されていること。
1つづつスキルアップしてあるから、まとめて出来るようになるということを改めて感じる。
私のレッスンの内容は以上。
今回は録音していなかったので、思い出しながら簡略化しようとしたのに、結局こんなに文字数が費やされてしまった。大体3時間のレッスンで、10人くらいのレッスンがあるけれど、全員分書き出したらほんと凄い情報量。
レッスン受けるのも、レッスン聞くのも、レッスンするのも、全部勉強になり全部楽しい日々。
クラリネット奏者、アレクサンダー・テクニーク教師 宮前和美
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